
営業×マーケティング。営業とマーケティングの協力が必須な理由
時代の流れに伴い、SFAやCRM、MAツールを導入する企業が増えてきました。それに伴い従来のような、営業部の中で全てのサイクルを回す方法は、効率やリードの獲得率においても得策とはいえなくなっています。しかし、多くの企業において見受けられるのが、営業とマーケティングの対立です。この問題は国内だけでなく、他の先進国の多くの企業が直面しています。「会社の売上を上げる」という共通の目的を持っているにも関わらず、なぜ対立が起きるのでしょうか。今回は、営業とマーケティングが対立する理由と、この課題を解決しなければいけない理由をお伝えします。
なぜ営業とマーケティングは対立が起きやすいのか
営業とマーケティングが対立する主な理由の一つに、「お互いの業務プロセスや業務領域を明確に理解していないこと」が挙げられます。例えば、あなたが営業もしくはマーケティングに従事している場合、お互いに対しこのようなことを思った経験はありませんか。
営業から見たマーケティング
・見込み顧客の質が悪い
・会社の売上に貢献していない
・営業現場のことを分かっていない
・売上げのために具体的にどのような施策をしているのか分からない
・顧客と関わらない楽な仕事だ
・見込み顧客の声をきちんと反映できていない
マーケティングから見た営業
・見込み顧客の基準が「購入寸前」等の高い基準で、それ以外は全て質が悪いと思っている
・会社のイメージやブランディングを全く考慮していない
・短期的な実績ばかり求める
・営業はこちらから上げたリードをクロージングするだけの楽な仕事だ
・マーケティングから引き渡した見込み顧客を無駄にしている
1つでも心当たりがあった場合、営業とマーケティングが協力して業務を改善することは夢のまた夢です。
営業とマーケティングはなぜ協力する必要があるのか
営業部の中には、マーケティングに頼らず、自分でアポイントを取り、リストを作って営業活動を行うスタープレイヤーもいると思います。全員が全員そのような能力を持っていればそれでも良いのかもしれませんが、属人的な管理のやり方は効率的ではなく、得策とはいえません。営業とマーケティングが協力すべき理由には以下のようなものが挙げられます。
情報共有の促進により、新しいサービスや製品をより多く打ち出せる
マーケティングと営業の間でスムーズな情報共有ができると、マーケティングは常に最新の顧客の声を施策に反映することができます。それにより、新しいサービス、製品をより多く打ち出せるようになり、ビジネスの加速に繋げることができます。
営業効率の向上
マーケティングは、リードの獲得とニーズの育成に注力し、自社の理想の顧客像(ペルソナ)について熟知しています。対する営業は、顧客とのコミュニケーション、クロージングに注力し、顧客に近い分、自社サービスや製品に対して顧客にどのようなニーズがあるのか熟知しています。それぞれ得意としている分野が違う両者が協力することで、営業の効率向上のみならず、売上の向上にも繋げることができます。
営業とマーケティングの関係構築のポイント
コミュニケーションと情報の共有
第一に、お互いに積極的なコミュニケーションを取ることから始める必要があります。例えば、営業とマーケティングの定例会議を設ければ、営業活動、マーケティング活動の進捗状況を確認し合うこともできます。
営業とマーケティングのツールを統合する
よくあるのが、例えば営業はSFAやCRM、マーケティングはMAツールなど別々のシステムを使っているケースです。使うツールを統一することで、情報を一元管理でき、共有もスムーズに行うことが出来ます。
SLAを作成する
SLA(Service Level Agreement)とは、営業とマーケティングの契約書のようなものです。
最終的なゴールへの到達を各チームの責務を果たすために、達成する必要がある事柄と数字を明確に文書にします。SLAを作成することで、各チームが目標達成に向けて貢献していることを明文化し、更にお互いのアプローチを追跡することもできます。
SLAを作成したら、それで終わりではなく、継続的な評価と改善を加えて徐々に完成形へと近づけさせることがポイントです。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
実際に営業とマーケティングが対立している企業において、協力する必要性は理解しているもののなかなか改善の実行に移せない、実行しても効果が出ないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。このコンテンツを参考に、営業とマーケティングの関係性を見直してみてはいかがでしょうか。