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新概念「セールス・イネーブルメント」とは

アメリカのBtoB営業やマーケティングに関する記事などで取り上げられている「セールス・イネーブルメント(Sales Enablement)」という言葉をご存知でしょうか。

「営業力を改善したい」「組織を強化したい」「営業施策を継続的に行っていきたい」と考えている企業にとっては、この概念を取り入れることで、高い効果が期待できるかもしれません。今回は、「セールス・イネーブルメント」について、概念や注目されている背景をお伝えします。

セールス・イネーブルメントとは

貴社の営業活動に関する様々な要素はどのように構成、管理していますか。

例えば、新入社員が営業マンとして入社した際、研修やOJTは人事部、商品拡販の戦略や設計は営業部、ツールの初期セットアップや導入場はシステム部といったようにそれぞれに関わる部署ごとで別々に管理していませんか。

「セールス・イネーブルメント」とは、「営業活動改善のための一連の取り組み」という意味です。具体的には、トレーニング、コーチングや各種ツール、アプローチ方法などの営業施策を一貫して設計し、それぞれの施策がどれだけの成果に繋がっているのかを数値化して、その数を用いて次の施策を分析し、業務の効率化を図る方法です。

セールス・イネーブルメントが注目されている背景

ツールの投資への費用対効果や包括的な見直しが可能

近年、SFAやCRMなどの営業支援、顧客支援ツールの導入が業種を問わず様々な企業に広まっています。しかし、SFA、CRMの多くは導入時やその後をランニングコストが掛かることが多く、営業部で投資したもののその分を回収しきれていないという企業や、どの程度の費用対効果になっているのか把握しきれていないという企業が多いと言われています。

貴社で上記のような課題を抱えている場合、セールス・イネーブルメントを導入すると、SFAのようなツールを用いた営業成果を数値化し、更に他の営業施策も組み合わせた包括的な見直しが出来るようになります。


ホットリードの取りこぼしや効果的なセールスプロセスの構築が可能

SFA、CRMと同時に普及が広まっているのがMAツールです。導入している企業は獲得したリードを高い受注確度まで高めてから営業部に引き継ぐことが出来るようになりました。しかし、実際どれだけ質の良いリードを営業部に渡せても、受注に繋げられなければ意味がありません。また、フィールドセールスをメインに行っている企業では、マーケティング部がホットリードに引き上げても、営業部が対応しきれないというケースもあるようです。

このような課題を解決するためには、営業プロセスの見直し、改善が必須です。そのためには、営業組織や営業力をトータルで設計するセールス・イネーブルメントの概念が有効といえます。

セールス・イネーブルメントを導入するには

セールス・イネーブルメントを実際に導入する際、注意するポイントとは何なのでしょうか。

最初に説明した通り、セールス・イネーブルメントとは「数値化・計測」という点がポイントとなります。営業活動を数値化して管理するためには、エクセルやスプレッドシートではなくSFAやCRMを活用することをおすすめします。SFA、CRMでは次のような情報を蓄積することが出来ます。

・顧客情報

・案件情報

・セールスパーソンの行動(営業アクション)情報

・予実管理情報

・フィールドコーチング履歴

・活用したコンテンツの履歴

SFAに蓄積したこれらの情報で、セールス・イネーブルメントがどのくらい営業実績に結びついたか分析することができます。売上目標、前年対比などの営業達成度は、営業施策がどれだけの成果に結びついたのかを具体的に把握する指標となります。

これらの目標、データの検証、分析を繰り返し、再度数値を検証することで、継続的にセールス・イネーブルメントを行っていくことができます。つまり、セールス・イネーブルメントを導入し、貴社の営業効率を上げるためにはPDCAサイクルを回すことが重要になります。

終わりに

いかがでしたでしょうか。従来の営業の管理方法は結果を追うことが主流で全てのプロセスにおいて数値化を行い、分析するという発想は無かったと思います。

しかし、近年SFAやCRM、MAなどの顧客管理システムやマーケティングオートメーションツールを使って営業プロセスを可視化したり、マーケティングの知識を活用することは必須になりつつあります。これらのツールを既に導入している企業はもちろん、まだ導入していない企業も今一度セールス・イネーブルメントの概念の活用を検討してみてはいかがでしょうか。



川西佑奈
川西佑奈

幼いころから異文化に興味を持ち、高校からニュージーランドへ留学。Logan Park High Schoolを卒業後も語学力向上の為、ジャカルタのインターナショナルスクールに入学。 帰国後は関西大学に入学し、学生の頃からインターンとしてSurpassの業務に携わる。現在はSurpassのマーケティング担当として、新規事業の立ち上げを支援する傍ら、翻訳も担当している。