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SFAの導入で気を付けるべき5つのポイント

読者の企業におかれては、SFA(営業支援システム)の導入をこれから検討される方もおられるかもしれませんね。 今回は、そのような方に対して導入後「こんなはずじゃなかった」とならないためにも「SFAの導入で気を付けるべき5つのポイント」をお伝えします。


1.何のために導入するのか明確になっているか、そして利用者全員がそれを理解しているか  

何のためにSFAを導入したのか明確になっていない場合が少なくありません。また、その点を問題視しているSFAベンダーのブログ記事も多くあります。何のために導入するのか、それは各社各様かもしれません。ただ、一番の理由としてはエビングハウスの忘却曲線にある通り、人の記憶は永久的でないので、商売に携わる情報を一か所にまとめて記録するためです。では、自分で記録すればよいのでは、という話になるのですが、どこに記録したのかすら忘れてしまう場合ってありませんでしょうか。SFAで用意されてるデータベースに一元管理すれば、そのような問題点は解消されます。顧客情報資産は、他社から購入できる訳ではありません。この大切な顧客情報資産を一元管理することが一番の目的であるのは間違いないでしょう。

2.営業現場の入力負荷は高くないか  

そのような大切な顧客情報資産を蓄積するためのSFAですが、営業現場が利用するのに苦痛を伴うようであれば、データが蓄積されない悲劇が待ち受けています。ひと昔前は、いかにデータ入力負荷を減らせるかという視点より、文字入力をさせずにプルダウン・ラジオボタンの選択肢からのデータ入力を強調していたプロダクトもありました。今や敢えてその点を前面に押し出しているプロダクトは多くないようです。それは時代とともにキーボードアレルギーが少なくなっているのとスマートフォンによるフリック入力や音声入力による影響が大きいのではないかと考えられます。  残るは、使い勝手の良いUI(ユーザー・インタフェース)が求められてきます。業務アプリケーションもBtoC向けのアプリケーションを参考にUIの改善の大切さに気付き、各社取り組んでいる状況です。視認性なども大切ですが、SFAを利用する立場からの動線をよく考えられたプロダクトであるかどうかが、選択肢として重視すべき点です。毎日利用するプロダクトだからこそ日々のストレスは限りなく少なくすべきです。

3.営業現場が好んで、利用できるかどうか  

プロ野球選手が、自分の愛用するグラブやスパイク、そしてバッドなどをとても大切にメンテナンスをするように、SFAを利用する営業パーソンが、利用するSFAを愛用することができるかが大切です。例えばですが、自分で使いやすいようによく利用する機能の呼び出しをショートカット登録できるとか、自分が注視するべき情報項目を見やすい位置に表示させるなど「良く考えられてるな」と利用する度に独り言が出てしまうぐらいのプロダクトであれば、愛用していくことができるでしょう。これは、作り手側の思いに利用者が感動し、ファンになっていくのと似ているのもかもしれません。

4.お客様とのタッチポイントが集約化されてるかどうか  

コミュニケーション手段が、多岐になってきているので過去のやりとりがどの手段で成されたものか思い出すのも一苦労される場面が増えてきているのではないでしょうか。当社でも社内SNS、LINE、FacebookMessanger、e-mail、slack、asana、Eightなどと7つのコミュニケーション手段を混在させて日々の業務を進めています。この弊害は、シングルポケットでは無いので、情報の検索に手間取る点であり生産性が低くなってしまう点です。せめて営業で活用するSFAは、SFAを中心にシステム連携によるシングルウィンドウで情報をやりとりできるようにしなければ、それでなくとも忙しい営業の負担を想像以上にかけてしまうことになってしまいます。

5.営業プロセスを担う担当が漏れなく過去の経緯も含めた内容を確認できるか  

最近は、マーケティング部門でリードを獲得し、ナーチャリングを実施、営業へトスアップ。営業でクロージングまでを行い、カスタマーサクセス部門でオンボーディングを行い、クロスセル・アップセルに繋げていく分業制も多くなってきています。その際に重要となるのが、情報が分断化されていない点です。  情報が分断化されてしまうと、分業体制のメリットがデメリットとなってしまいます。 顧客情報資産を大切にするためには、この点を徹底して実施していく必要があります。


【最後に】

以上、SFAの導入で気を付けるべき5つのポイントを挙げましたが、最後に一つ言い残したものがあるとすれば、SFAの導入費用もお客様から得た収益で購入し、活用することができるという事実です。 だからこそお客様へ見返りがあるために利用することが大切です。SFAには自社で大切な顧客情報資産が蓄えられています。その情報資産は競合他社には無いものです。それを大いに活用することが、SFAの導入で気を付けるべき最大のポイントなのかもしれません。

秋山真咲
秋山真咲

「NEC情報サービス(株):現NECネクサソリューションズ(株)、ソフトブレーン(株)、Sansan(株)、シナジーマーケティング(株)を経て、Surpassの取締役副社長COO兼CTOとして就任。ASP事業の立ち上げの後、SFA/CRM分野においては15年以上の知見をもとに数々の企業の課題解決に貢献。 これまでの経験と知見をベースにSurpassの組織力向上と新規事業への参入を推進中。 メイド・イン・ジャパン・ソフトウェアコンソーシアム(MIJS)の理事やASP・SaaSインダストリ・コンソーシアム(ASPIC)委員も歴任。」